実り多き中継でした

ブログなんで、ぼかして書きますが、本当に「苦労が報われた」仕事でした。

G Factoryを高く評価して頂いた医学博士は、ぜひ実名を書きたいです。

じつは、今年1月のブログネタは、医学系の集まりのことでした。

下記がその時のブログ

http://g-factory.jp/g-life/?p=905

後方に見えるスクリーンへ、講演会場からの映像が中継されています。そのシステムの提案、運用を任せて頂きました。

かなりおおざっぱですが、概念図だとこんな感じです。

ステージでは、演者の先生がスクリーンを使って発表を行います。まずは中継会場のスクリーンをビデオカメラで直接撮影。音声はキャノンでミキサーからもらってます。

ビデオカメラをFW400でMacに接続、受信側会場ではiChatの画面共有にて、送信側Macのデスクトップ(つまり撮影されている映像)を、そのままプロジェクターへ投影。

会場はウインク愛知という所で、V-LANが組めるので安心して使えます。ちなみにV-LANの工事費は約10万。

ネットワークの担当は、先ほどの1月のブログにも登場の「くまさん」。アップルストア名古屋栄で最初にiPADを手にした男として、テレビ中継でインタビューされていました。日本空手道不動会さんのHPも担当してもらってます。

今回は、LANケーブルを沢山使うので、現場を見てから長さを決めようと思って仕込みに入りました。で、二つの会場で、なんと50mの長さが必要!結局50m2本、20m4本を新たに買い足しました。LANケーブル代で約1.7万

さらに、各会場前には、デジタルサイネージがあり、そのプログラムを入れるSDカードが40枚!

1日単位でプログラムすると、演目が長引くと遠隔で制御できないため、演目ごとにスタッフが手で抜き差しするという方法で対応。各会場に演目数分のSDカードが必要となり、そのお値段約42,000円。

ところが、いざ会場で設営に入ると、なんとレンタルした7台のMacは、どれもFW800のポートしかない仕様!!

ビデオカメラは当然FW400。

急きょ、機材を取りに事務所に戻られた、前出のブログのU氏に電話し、大須(名古屋の電脳街)で変換コネクターや、ケーブル類を買ってきて頂いた。

しかし、これがじつは落とし穴!!!!

通常、同様な通信をおこなっても、まったく問題なく可能であったのに、中継会場で音声が乱れる(周期的に音が小さくなる、または途切れる)という問題が発生!!!

あらゆる可能性をつぶしていった結果、結局MAC本体をFW400のものに交換したら、まったく問題なし。1394bは後発規格なのに、LANで映像と音声を送ると、音声側に不具合が出た。

今後は、同様の中継ではFW800は使えない。今後に向けて映像音声の入り口をどうするか検討中。

結局、Mac本体の交換という決断のまえに、変換を試したのでFWのケーブルやコネクターのコレクションができてしまった。そのお値段はいくらなのか、考えたくもない…..

このケーブル、まさかあったのか!というFW400(4ピン)から、FW800(9ピン)への変換ケーブル。

しかし、変換コネクターからケーブルに変えても結果は改善されなかった……。

不具合が本番中に発生したため、結局当日の1時間は全くプロとして恥ずかしい結果だった。

この経験で、個別の事前チェックではわからない問題があるものだと思い知った。

しかし、くまさんは冷静に通信上の帯域制限などで起きる現象ではないと予測し、結果的にポートの問題だと指摘してくれた。すばらしい!!!

今回の中継の前提条件として、クライアントさんからの要望は、「本当に演目が聞きたい人は、公演会場に行くのだから、中継会場ではこんなことをやっているということがわかればよい」というものでした。

実は、こういう医学の集まりごとが得意なある企業が入っていたのですが、そこの見積もりに不満があり、私が呼ばれました。たしかに選定されている機材は、SDI前提で、どちらかというと放送の仕様。

というのも、この会社は手配した機材にも上乗せした調整料みたいなものを取るので、高い機材を入れたら、結局見入りが良くなるという構造。私に言わせれば、それは「知らない人をだます詐欺まがいの手口」。

真摯にクライアントさんと向き合うなら、求めている品質に対して、最適な提案をするべき。

特にこのケースでは、機材を軽くするため「直接会場のスクリーンを撮影する」という手段なので、受信側にも工夫が必要。受けの映像は送りの映像のLANを経由したスルーなので、Macのコントラストをあげるとか、受信側の対応で必要十分な品質を維持し、余分な機材を排除することに成功していると思う。

ただし、スクリーンを撮影している時は、割と鮮明に文字も見えているが、カメラが登壇しているすべてのパネラーを写すくらいに引くと、パネラーのお名前は判別できなくなる。ブロックが大きいことがわかる。

自社利益のために、必要以上の高価な機材で見積もりをあげてくる会社はゴミだが、技術屋という立場の人も、じつは思い切りがよくないと、こんな冒険はできない。普通は中継にも演者の方のPCからの分配映像を送ろうと考えるだろうし、より安全な選択をしておかないと、画質がクレーム対象となってはならないから。

今回はこの手段が「最適解」だと判断し、挑戦してみた。

その挑戦を許してくれるのは、クライアントさんとの信頼が得られているかどうか、につきる。

結果は、今回の集まりの責任者の医学博士が、わざわざ撤収中の私を訪ねて来て下さり、参加者から大変な評価を頂きました。ありがとうございました、と言って頂きました。

今回もすーじーさんのドリフェスで活躍した二人と、その関係で2名の女性にお手伝い頂きました。

彼らPCスタッフと、カメラスタッフ全員に先生からの言葉を伝え、本当に苦労が報われたと思ったものです。

その後も改めてお礼の電話をし、失敗をお詫びしたのですが、私が思っていた以上に評判がよかったようで、先生からも改めてお礼の言葉を頂きました。

今後も、名古屋学芸大学の皆さんとは、仕事していきたいと思ってます。


Comments (6)

  • […] 前回のブログで書いた学会からの流れで、大学付属病院のある科の医局の忘年会にご招待頂きました。学会終了後、英語教師を必要としているという相談を受け、すーじーさんをご紹介させて頂きました。ということで、すーじーさんとG Factoryでドクターと医療関係者ばかりの場所で忘年会。 […]

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    2011/06/22 at 3:13 AM
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    2011/12/11 at 7:17 AM
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